講談社

創業からの目標

講談社は明治42年に野間清治さんが創業。今年で108年目になる、小学館や集英社に並ぶ大手出版社です。「おもしろくて、ためになる」を目標にして本を作り広くお届けする、という気持ちを創業時から大切にしているそうです。

現在900人以上の社員が働いています。本を出版するのはもちろん、読書推進事業として約20年間、全国訪問のお話隊をやっているそうです。幼いころから本にもっと親しんでほしいとキャラバンカーにたくさん本を積んで全国を回り、現在は9周目にはいったそうです。絵本の読み聞かせだけでなく紙芝居も人気があるそうです。

 

中に入ると広々!

いつも外から見ていたあの有名な講談社の中に入れる!と、僕たちはワクワクしていました。僕たちは、正面の広々としたエントランスから入って、右に進み緑のたくさんあるアトリウム棟に通されました。打ち合わせなどに使うスペースの手前です。建物の天井はガラス張りになっていて、30種類以上ある植物は日光に当たってすくすく育っています。また、夕方になると土の上にある管から自動で水やりができるそうです。その設備に僕はおどろき、さすが講談社だなと思いました。

次に驚いたのはデヴィ夫人、坂上忍さんや、遠藤憲一さんなどの有名人が、ペットと一緒に写っている写真がありました。実際に来て写真を撮ったそうです。そして今回は特別に僕たちもファッション雑誌の写真を撮るスタジオで写真を撮ってもらいました。2人~3人組でポーズをとってモデルさんみたいに写真をとり、一番いいものを選んでもらいました。写真は少年マガジンの表紙になっていて、まるで僕たちが雑誌の表紙になっているような写真でよい思い出になりました。

人気の本がいっぱい!

講談社が今までに出版した書籍は38万点以上にもなり、毎月数百点ほど新刊が出ています。ジャンルも絵本や図かん、マンガ、雑誌、小説など様々です。外のガラスケースに新刊の本をかざっていましたが、社内でもガラスケースに人気の本がかざってありました。男性に人気の本は、「進撃の巨人」や少年マガジンなどで、女性に人気の本は恋愛ものだそうです。子供向けの本もたくさんありますが60年ほど前にディズニーと契約してディズニーランドのガイドブックなどを作っているそうです。

地下1階では講談社が今まで出してきた本を大切に保管している部屋があります。大きな本棚にきれいに整理されていました。古くなった本に新しい表紙を付けているのを見て、とても本を大切にしているんだなと感じました。江戸川乱歩の少年探偵シリーズが大好きな僕たちは、それが載っている昭和の雑誌「少年倶樂部」が読めて大満足でした。

「本を作る」という仕事

いくつもの編集部に分かれていますが、今回は小学生に人気のある『青い鳥文庫』を作成している編集部です。青い鳥文庫の進藤さんのお話を聞き、一緒に本を作る体験をしました。

青い鳥文庫は子供向けのファンタジーや歴史、ミステリーなどがあります。その体験は、小さい本を作り、さし絵をどこにはるか考えようというものでした。さし絵がどういう場面でどこにあればいいのかが、本ではとても大切です。まず、表紙と裏表紙を入れ、2・3ページに、登場人物を入れ3・4ページに目次を入れます。そのとき登場人物の名前をその本にあった文字の形にするそうです。その後は文字や絵を入れます。絵は最初の5ページに1枚くらい入れるそうです。それで完成です。

出版の仕事は編集企画が決定してから、業務・製作、販売、広告、宣伝など各部門の連携プレーによって成り立っています。今までは何となく本を読んでいたけれど、これからは作る人のことも考えて読む楽しみ方もできそうです。また、原稿段階では誤字脱字もあるので1つの本ができるのは作家の人と編集者の協力があってこそだそうです。だから出来たら全部の本を読んでほしい(笑)と進藤さんが言っていました。僕は気になったので、没になった本はあるのか聞いてみたら、優秀な作家さんばかりで締切を守ってくれるので必ず出版されるらしいです。そう思うとこれから本を読むときには、いろいろな人の顔を浮かべながら今までとは違った読み方ができそうです。

取材/鷹之介・颯良・真奈・陽斗・青凜・創冴・斗貴和

文/鷹之介・颯良 文責/木村 イラスト/真奈・陽斗・青凜

 

株式会社講談社

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