源覚寺~こんにゃくえんま~

 特集1 もっと知りたい文京区

文京区にはまだまだ知らない、心に残したい場所がたくさん。
どんなところがあるのか見てみよう!

 

 

人の心によりそうお寺のおはなし

はじめに~
ここは文京区の大切な文化財となっているえんま様がいるお寺。みんなから愛されて「こんにゃくえんま」と呼ばれているよ。

 

 

なぜ「こんにゃく?!」

はじめに、源覚寺の愛称「こんにゃくえんま」の由来を紹介します。
宝歴(1751~1764)のころ、眼病を患う1人の老婆がその好物の「こんにゃく」をたって一心に祈願したところ、えんま様が身代わりとなって自分の片方の眼を盲目にして、老婆の片方眼は視力を回復したと伝えられた事から、こんにゃくえんまと呼ばれています。

<左:お話しのとおり、片目がないえんま様の像!>

<右:お供えのこんにゃくは山盛り!>

 

 

お坊さんの仕事

お坊さんの三好さんによると、本尊のあみだ様が寺の主で一番えらく、お坊さんが寺の管理人であみだ様の使用人のようなものなのだそうです。
そんなお坊さんのお仕事は、毎朝5時に起きて、門を開けます。そして、お寺の周りの枯れ葉をはいて水まきをします。
また、いつ人が亡くなり連絡が来るかわからないため、休みがないのが大変だと言っていました。
他にも、悲しみをお持ちになってお見えになる方にどんなお話をすればいいか迷ってしまい、人の心によりそうことの難しさを感じることがあるそうです。
やりがいを感じる時は、次の世代の人たちのために役に立てるようなことを残すことが出来た時だそうです。

 

 

向上心を持ち続けて

最後にお寺の自慢を聞きました。
すると、「お寺はここを頼りにしてきてくれる人のためにある。個人の感覚でやっているわけではない。
これは1番忘れちゃいけないこと、だから自慢はない。」という答えが返ってきました。
しかしその後三好さんは、「自慢できるようなお寺になれるよう努力をしている。」とおっしゃていました。
これらの言葉から私は、三好さんは自画自賛せずにひかえめでありながらも向上心を持って努力し続けているのだと想像しました。
そして三好さんのこの素晴らしい心を学ぼうと思いました。
ひかえめでありながらも向上心を持ち続け少しでも人の役に立とうとするような大人を目指していきます。
皆さんもぜひ、このような「人のあるべき姿」を教えて、自分もその教えを心がけている三好さんや、えんま様のいる源覚寺に足を運んでみてください。

 

 

 

 

取材/果歩・甲志朗・ここ音・真聡・理智
文/ここ音  イラスト/果歩  題字/理智

 

源覚寺
文京区小石川2-23-14
☎03-3811-4482