文溪堂の本づくり

MITAMIYO!! Vol.1

溪堂のお仕事

僕たち私たちは、文溪堂を取材しました。文溪堂は小学校のテストや、ドリルを出版している会社です。みなさんが普段読んでいる本や児童書の中にも多くの文溪堂の作品があります。お仕事は、本を作ったり、売ったりしています。その中に、作家さんと編集者で打ち合わせのやりとりもあります。

 

絵本作家の見つけかた

文溪堂の絵本作家は、展覧会などの絵を見て決めることもあるそうです。他にも、直接出版社に作品を持って来る作家さんもいるそうです。文溪堂の代表作は「バムとケロシリーズ」です。ちなみにバムとケロの作家さんは編集の人が、絵本のワークショップで出会ったそうです。有名な作家さんばかりでなく、新しい作家さんにお願いすることもあるそうです。なぜ有名な作家さんばかりにお願いしないかというと、新しい作家さんを探すことが楽しいからというのと、人気のある作家さんは、忙しくてなかなか書いてもらえないからです。

 

人気の本にはこんな工夫があった

「バムとケロシリーズ」の本は普通の本より横幅のサイズが少し広いので、本を開いた時に子どもでも見やすく、さらに本屋さんの棚に並べると、他の本よりちょっと飛び出るので目に入りやすく、手に取りやすい効果があるそうです。

また、印刷する紙にも工夫をしています。普通の白い紙にも何種類かあって、真っ白な色もあれば、少し黄色っぽいおだやかな色の紙もあります。いろいろな紙の中から、作家さんといっしょになって、作る作品の色などに、いちばん合っている紙を選びます。

また、紙の手ざわりを工夫をしています。少しゴワゴワした紙やペラペラしたうすい紙、やさしい手ざわりの紙などがあります。子ども向けの児童書ならやわらかいやさしい手ざわりの紙を使用しているそうです。

 

本屋さんから出版社へ

もともと文溪堂は学校に本や文具を売っている会社でした。明治時代に「こんな教材があるといい」という学校の先生たちの声をきいて、先生たちと相談しながら、教材をつくりはじめたそうです。

 

文溪堂の挑戦

絵本や子どもの本を作って売っている図書出版部は、9人だそうです。働いていて大変なことは、本の売り上げだと言っていました。出版社というものは、作った本をそのまま本屋に渡すのではなく、問屋に一度送り、問屋から本屋に配られるというしくみで本を販売しています。そして、もし売れなかったら、その本は、返品ができて、またお金も返さなければならないそうです。

それで僕が疑問に思ったことを、聞いてみました。「5000部の本を刷ったとして売れなくて4000部の本が戻ってきたら、作家の人はどういうふうにお金がはいるのでしょうか。」質問してみると、5000部の本を刷ったら、5000部の何パーセントかを払う契約を結んでいるそうです。

売れたらいいけど、売れなかった場合、文溪堂が大変な思いをする可能性が高いと思いました。それでも本を出し続けていることはすごいと思いました。いい時もあるけど、損をしている時もあると思います。だから、少しでも面白い本を作れるよう努力しているそうです。

これからも、良い作家さんと面白い本をたくさん作っていきたいそうです。

ぜひみなさんも今からでも文溪堂の本を読んでみてください。

 

 

取材/創冴・義人・才生・真理・斗貴和 文/才生・真理 イラスト/斗貴和

 

株式会社文溪堂 東京本社

文京区大塚3-16-12

☎03-5976-1511

関連記事

NEWS

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP
CLOSE