文京区の小学校 岡田先生のコラム

私は今文京区で小学校の先生をしています。子どもの時の夢は、「小学校の先生になること」でした。つまり、夢がかなった!ということになります。この夢は小学校2年生の時からずっと変わりませんでした。

なぜ、「小学校の先生になりたい!」と思ったかというと、とにかく小学校が大好きだったからです。「大人になっても小学校にいたいな…。そうだ!先生になればいいんだ!」という感じです。

小学校で好きだったこと1つ目。「休み時間に友達と遊ぶこと」です。毎日男の子とドッジボールをしたり、漫画を描いたり、とにかく「早く休み時間にならないかな」と思って毎日過ごしていました。今は、休み時間に子どもたちとちょっと鬼ごっこをしただけで、すぐに疲れてベンチに座ってしまいますが、小学生の時は、鬼ごっこをしても、校庭を何周してもぜんぜん疲れませんでした。今は、雪が降ると「寒くて嫌だな。部屋で温まっていよう」と思ってしまうことが多いのですが、子どもの時は、雪が降ると寒さなんて気にしないで雪合戦をしていたものです。

小学校で好きだったこと2つ目。「給食」です。毎朝、「今日の給食は何が出るのだろう」と必ずチェックして登校していました。今は…毎朝はもちろん、献立表が配られたら、好きなメニューに赤線を入れてチェックをしています。先生になると、毎日おいしい給食が食べられて、とても幸せですよ。

以上2つです。えっ?勉強は?と聞かれそうですが、図工や、音楽、体育は好きでしたが…国語や算数は…ちょっと苦手でした。でも、学校に行くと、新しいことを知ることができ、わくわくしていました。大人になった今でも、勉強して新しいことにたくさん出会いますし、そのたびにわくわくドキドキします。だから、今は勉強することが好きになりました。

先生になったらやってみたかったこともたくさんあります。1つ目は、テストの丸付け。先生が赤ペンで丸を付けている姿にあこがれていました。しかし、実際に仕事としてやってみると…けっこう大変だということがわかりました。

2つ目は、通知票をつけること。これもまた、結構大変なのです。小学生の皆さん、学期末は担任の先生にやさしくしてあげましょうね。

3つ目は、遠足の引率です。子どもの時、遠足の前日は楽しみで眠れませんでした。先生になれば引率で毎年遠足に行けます。しかし、実際は結構大変です。みんなが安全に過ごせるか注意しなくてはいけないし、トイレの場所や、お昼を食べる場所など事前にチェックしたりと大変なんです。(でも、楽しいですけどね)

 

実際に先生になってみて、子どもの時のイメージと同じこともあるけれど、違うこともたくさんあります。しかし、先生だからこそ分かる「働く楽しみ」もあります。先生になってよかったなと1番思うことは、「子どもたちの成長を身近で見られること」です。子どもたちのぐんぐん成長していく姿が見られるととてもうれしいのです。先生になってよかったなと思う瞬間です。

皆さんの周りには、ほかにもたくさんの人が働いていて、いろいろな種類の仕事があります。それぞれの仕事にはそれぞれの喜びがあるはずです。

インタビューしてみると、意外なことがわかるかもしれませんよ。

 

 

 

 

 

 

小学校教諭 岡田紘子(おかだひろこ)

1980年栃木県佐野市生まれ。大学卒業後、清瀬市の小学校に7年、新宿区の小学校に4年勤め、現在文京区の小学校に勤務。
算数が専門。「算数好きの子どもを育てる」ために、日々研究に励んでいる。
今、興味があるのは「哲学」。答えのないことをずっと考えるのが楽しいです。